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6月29日(土)高知市で第39回労働安全衛生学校が開催されました

今、現場で労働者に何が起こっているか

6月29日(土)、高知会館にて第39回労働安全衛生学校がNPO法人高知労働安全衛生センター、連合高知、一社)高知県労働者福祉協議会の共催で開催され、労働団体、労働者福祉事業団体などから一般県民の参加も含め90余名が参加しました。
今回の講演のメインテーマは「医療現場から見た労働安全衛生の課題」、サブテーマを”今、現場で労働者に何が起こっているか”を提起し、神奈川県労働者医療生協理事長、神奈川県労災職業病センター副理事長天明佳臣医師の講演がありました。
会の冒頭、共催団体を代表して間嶋祐一高知県労福協会長の挨拶が有り、続いて濱田嘉彦労働安全衛生センター専務理事の司会で講演に入りました。
hamada_stenmyou写真左・濱田嘉彦氏、写真右・天明佳臣氏

神奈川県労働者医療生協理事長、神奈川県労災職業病センター副理事長天明佳臣医師が講演
講演は一時半より行われ、天明講師は今まで係わってきた具体的事例を示しながら、「わたしたちの主要な経験、いじめ・パワハラ・メンタルヘルス、過労死(過労自殺)、アスベスト関連疾患などの取組み」、そして「これらの事例はとくに先進国では共通の課題になっており、事象の背後にある作業負荷には共通点が有る事」、「したがって、ILO、WHOなどの労働安全保健の国際機関は、働き方の新しい制度設計を提起しており、それがデーセント・ワークでありワークライフ・バランス」であるとの指摘でした。
講演ではメンタルヘルスの幾つかの相談事例が紹介され「今日、ほとんどあらゆる職場でメンタルヘルスが問題になっている」との現況が示されました。
またメンタルヘルスに対し、具体的な取組事例も紹介され労基局での労災認定基準の問題点も指摘されました。
最後に労働安全衛生活動の二つの潮流として法規準拠=労働安全衛生法の徹底と自主対応=労働安全衛生マネジメントシステムがあり、法規準拠コンプライアンスは当然としながら、今後は労働安全衛生マネジメントが重要な流れとなって来るとの提起がありました。
その具体的な取組事例として高知県庁で実施されている「職場ドッグ」事業の紹介があり、「出来るところから」「自主的に」取組まれている事例として高く評価できるとの見解でした。
講演は予定を30分延長して午後3時半に終了しました。