高知県労福協研修会を開催!
2025年1月25日(土)高知市勤労者交流館で、高知県労福協研修会が開催され、38名が参加しました。
講演:「命をつなぐ避難所運営」
訓練:避難所設営
講師:さんすい防災研究所 代表 山﨑 水紀夫 氏
講師の山﨑水紀夫代表は、昨年の研修会の講師を務めていただき、東日本大震災時には震災1 週間後から岩手県大槌町での支援活動など24災害での被災地支援を行ってきた経験を踏まえて、避難行動と避難所運営を中心に先ず災害発生時の心得について、講演をしていただきました。
今年度は、昨年に引き続き避難所運営について講演をいただき、実際に体育館を使用して避難所設営の実地訓練と最後に振り返りおよび用配慮者ワークを行いました。
講義では、先ず能登半島地震について、その特徴として建物倒壊、火災、地盤の隆起・沈下・液状化による道路の寸断等で復旧が遅れ、長期の断水により避難者の多くが家に戻れない状況が生まれたこと、さらに外部支援者も過酷な環境の下での支援となっていることの報告を受けました。避難所運営についての課題について、暑さ寒さの温度、体育館などの湿度、手洗い消毒の徹底や土足厳禁などの衛生の問題があること、また、避難所の受入れ数、プライバシー問題、ペットの同伴禁止などの問題があることについて、事前知識の説明を受けました。
実地研修では、グループ毎に段ボールトイレ、段ボール・簡易ベッド、テントの設営を行いました。続いて、運営本部の体制について全体の調整、避難者管理、物資、衛生救護、ボランティアなどの各班の配置を決定し、避難者の受入れの区割りについて、受付時の用配慮者対応や配置換え、通路の確保・トイレ等について話し合いながら避難所開設を行いました。
また、避難所運営の課題として、ジェンダーの視点の欠如、障害者への理解不足、プライバシーのない生活の長期化、高齢者の健康維持など要配慮が欠かせないことを学びました。
最後に、避難所はお客さんをつくると失敗する。避難所運営は、100点満点はないという割り切りも必要であると。地域は人材の宝庫で多様な職種の経験者がいる、町内会や自主防災の一部の人に任せるのではなく、地域のみんなで乗り切ることが求められると締め括りました。