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2023年度 高知県労福協研修会の報告

高知県労福協研修会を開催!!

2024年1月20日(土)高知会館で、高知県労福協研修会が開催され、35名が参加しました。

講演:25災害の支援活動から伝える現場力

講師:さんすい防災研究所 代表 山﨑 水紀夫 氏

 

講師の山﨑水紀夫代表は、元高知県庁職員で1998 年高知豪雨のボランティアセンター代表、東日本大震災時には震災1 週間後から岩手県大槌町での支援活動など24災害での被災地支援を行ってきました。避難所運営・避難行動・地域防災などの防災全般に加え、地域活動アドバイザーなどの講演・研修にも精力的に活動しています。防災サークル顧問として、も活躍され、平成26 年度ぼうさい甲子園にてぼうさい大賞、平成27 年度消防庁長官賞(防災まちづくり大賞)などの全国表彰も受けられています。

講演では、避難行動と避難所運営を中心に先ず災害発生時の心得について、「あきらめは禁物」後々、死なれることは大きな迷惑であるとのこと、何故なら遺体捜索に人手を割かれ復旧や生者支援の妨げになること、遺された人の気持ちとして命を救えなかったことへの自責の念など多くの負の影響があるとの説明を受けました。多くの被災者を生まないため「想定を鵜吞みにしない」「最善を尽くせ」「率先避難者たれ」この避難三原則であり、自分だけでなく周囲に声をかけて避難すること、東日本大震災では集団の中に率先避難者がいたかどうかが、生死を分けたとして東日本大震災での教訓となっていることなど、日頃から身を守るための心構えなどが大事であるとのこと。また、避難経路の確認において、氾濫・土石流に巻き込まれる危険性や用水路・側溝沿いの道は水があふれて道路との区別がつかないなど危険個所があること、地震の備えとして家の中での安全確保の内容など細かくお話していただきました。後半は、避難所での課題や運営について、これまでの経験に基づき暑さ・寒さ対策、手洗い消毒や土足厳禁などの衛生面の課題と通路・トイレ等避難所開設の対策についても「なるほど」と実践に裏付けられたもので分かりやすい内容でした。

最後に、災害は想定されていないことが起きるので、避難所では計画重視ではなく現場重視、最重要は情勢判断と迅速な意思決定であり、地域性や個々の置かれた状況ごとに判断する必要がある。地域は人材の宝庫で多様な職種の経験者がいる、町内会や自主防災の一部の人に任せるのではなく、地域のみんなで乗り切ることが求められると締め括りました。